思い出すことなど

 ぼくの思い出は、ぼくが言葉にして書かなくては、永遠に葬り去られてしまうかもしれない。だから、書く。後ろ向きに懐かしんで書くんじゃなくて、積極的に書く。

 寮に入ったとき、なぜかみんなPタイルの床に敷くカーペットを買いにいくのだ。ということで、新入寮生のぼくのために、カーペットを買いに行くことになった。同室の先輩が車を持っていないので、44室のニイヌマ先輩が車を出してくれることに。んでもって44室の新入寮生だったサワダもいっしょに行くことになったのだ。

 場所は月が丘のサンデー。なんであんなところまで連れて行ったんだろうね。近くにもっといろいろあったのに。つうことで、ぼくは灰色のカーペットを。サワダはさすが黒。あいつ、黒が好きだったからなあ。

 ま、なんでサワダのことを書くかと言ったら、あいつが夢に出てきたのだ。夢の中でサワダは、髪の密度がヤバくなっていて、バツイチになっていた。あくまで、夢の話だ。実際のところはわからない。会いに行きたいなーなんて思ってる。たぶん、十和田の実家に帰っているんだろう。