申告失敗

 確定申告をするために実家に帰る。問題は、副賞の100万円。その支払い調書が見つからないために、実家の棚を漁ったのだ。でも、ない。ということで、
「支払い調書ください」
 と、副賞をくれた、とある地方地自体に申し出た。が、向こうはよくわかっていないらしく、「ちょっと待ってください」と。

 待つこと、一時間半。結論が出た。急いで確定申告の会場へ滑り込む。それが四時のこと。

 そこからかなり待たされる。計算したり、収支内訳書を書いたりするための机は空いているのだが、係員がたりないからと、列に並んで待つのだ。

 やっと机を確保。ところが、今年はアホみたいに、支払ってくれた先が多い。受験で短編が使われたことで、ベネッセとか数研とかの教材を出している会社がたっぷりとある。
 最初は、「以下○件」と書いて、源泉徴収の総額を書けばいいと、係員のオッサンに教えられるが、そのオッサン途中で不安になったのか、上司に訊きに行く。すると、別紙にまとめろという話になる。二度手間じゃんか。

 そんなふうに、あーだ、こーだ、していたら、五時になってしまった。となると、きゃつら公務員はあっさりと後片付け。
「パソコンの電源切りまーす」
 なんてやっている。しかも、計算と書き込みの終わっていないぼくを囲んで、うんざりとした表情。

 あのね、こっちはけっこう待たされたんだよ。なのに、きっちり帰ろうとするなよ。
 頭にきたので、また来ます、と帰ってきた。また行くのかよ、栃木まで。面倒だなあ。来年からはネットで済まそう。
 それから、確定申告の期間はそんなに長くないんだからさ、土日だって受け付けてくれよ。平日いけない商売の人だっているだろうに。

 ま、こうやって確定申告してみると、やっと自分の稼ぎがわかってくる。今回、やっと35歳の平均収入に届いた。やっとだよ……。でも、本が一冊も出ていないのにこうやって届くということは、まともに年に3、4冊のペースで出していたら、もっと行くということかしら。

 ま、そうもいかんか。去年は恵まれていた。本当に。今年はこつこつとやっていこう。