末代までの恥

 選抜の開星高校の監督、正直すぎる人だなあ。

「もう野球を辞めたい。腹を切りたい。こんな試合にしかならないのは監督の力が足りないということ。21世紀枠に負けたのは末代までの恥。死にたい」

 相手を侮辱するつもりはなかった、と陳謝したけれどそりゃあ無理というもの。妙に上昇志向ばかり強くて他人を慮る余裕のない人間っているけど、こういう大人になっていくんだなあ。
 甲子園の頂点を目指すうえでこういったスピリットやら精神構造がなくてはたどり着けないこともあるのだろうが、ぽろっとね、やっちまったよな。

 エリートすぎて無知蒙昧。請われてそうなったのに、翻って叩かれるって、小説の題材としては魅力的よ。