明治神宮

 用事があって午前中から代々木に。その後、知り合いの子が原宿のカフェで、ランチタイムのミニライブをやるからと立ち寄った。東京に出てきて、プロとアマの境目にいる人たちにたくさん出会った。この前お会いした松尾さんだとか、GLAYやTMRのCDジャケをずっと撮り続けているカメラマンのおっちゃんだとか、一線で活躍している人たちともお会いできる昨今、その差はどこにあるのだろう、と考えたりもする。

 才能って言っちゃうと終わってしまうので、それは置いておくとして、結局は下積みなんだろうな、と思う。しかも好きなことに従事しているから、その期間を下積みだなんて思えないくらい夢中がいい。変な話、成功しなくても、好きだからやっているうちにうまくいっていた、という人のほうが多い気がする。

 だからといって、好きなことなんだからとにかく続けてなよ、と背中を押すのは難しいよなあ。無責任でもある。以前は平気で背中を押していたけれど、押していいのかどうか迷うような人がたくさんいる東京でもある。

 ランチタイムライブ後、明治神宮に行きたいとその子が言うので行ってみる。加藤清正の井戸というパワースポットがあるらしく、そこへ行きたいのだそうだ。嗚呼、パワースポット。ぼくが苦手とする分野。なにせパワースポットっていまやただのむかしからの観光地じゃん! なんてことは言わずにおとなしく行ってみる。初の明治神宮。危惧していたことが起こる。彼女はギブソンハミングバードをハードカバーに入れて背負っている。で、キャスターバッグにミニアンプを入れてゴロゴロと引きずっている。砂利道じゃキャスターが機能しないので、抱っこするはめに。ぼくが。