『熱球』

 かつて徳間さんから出ていた『熱球』が新潮文庫に。読んでみる。実は、これ、ダヴィンチで書いているものと、人物の設定が似ているような気がしてしまったのだ、本屋で帯および文庫の裏の紹介文を読んだら。でも、実際に読んでみたら目指すところがちがってほっとする。まあ、思いつきそうな設定だったんだな、とがっくりもくる。

 幻冬舎でインタビューを受ける。代々木駅から歩いてちょっと。この前の徳間さんのときも、今回も、ユニクロのカットソーを着ている。貧乏だ、貧乏はいやだ。いつになったら、フツーの服を買えるのだろう。

 でもって、夜にデザイナーさんからのラフを送ってもらう。うーん、他人がぼくの書いた物語に、どんなイメージを抱くのか興味深いし、まったく気にはならないのだけれど……。今回は「売る」ことを目的にし過ぎなんじゃないだろうか。帯の文もそう。ぼくはあくまで中身担当で、書くことを精進するべきなんだけれど、外見やその他もろもろが、本当に中身から派生したものかどうか、気にはなるわな。