『トキワ荘の青春』

 『トキワ荘の青春』を観る。これが、さすが市川準監督ということもあって、淡々と、つうか、遅々としてつらい。主人公が本木君演じる寺田ヒロオというのも、物語のトーンにかなり影響している。なにせ寺田ヒロオは、藤子不二雄の「まんが道」などでは面倒見のいいお兄さんとして出てくるが、実際は先にトキワ荘を出て、交わりを絶ってしまった人だからだ。ま、そういうことは、よくある。ぼくも青春時代を振り返れば、そんな人がいた。

 ともかく、淡々と進む。でもって、誰が石森章太郎なのか、赤塚不二夫なのか、見分けがつくまで時間がかかる。意外とつのだじろうはわかりやすく、つげ義春がちょいと出てくるところはなかなか興味深い。

 久々に<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/reader/4434102141/ref=sib_dp_pt/250-9141658-7392250#reader-link">「ハムサラダくん」</a>が読みたくなりました。知ってる? 「ハムサラダくん」。