さて

 猫の病気が驚くほど悪かった。余命は一週間ほど。もって一ヶ月。あっという間に進行する病気らしく、まあ人間でいえば癌みたいなもので(猫には猫の癌があるのだが)、宣告されてあまりにもショックで、生まれて初めて心因性の失神をした。気がついたら椅子に座って診察台にもたれかかっていた。吐き気がするので診察室を出てトイレに行ったらなぜか下痢。人間って脆いな。簡単に体がコントロールできなくなるもんだ。

 インターフェロンステロイドで投薬開始。シリンジで無理やり食べさせる。それが猫も食べさせるこちらもしんどくて。どんどん猫に嫌われていっている気がする。しかし体力をつけさせるために、カロリー計算で割り出した量をとにかく食べさせる。

 ま、これ以上悪いことは考えないことにする。前向きにやっていこう。生活を立て直さなくては。世の中便利なもので、ベビー用のスケールってけっこう中古で売っていて、それで体重を毎日はかる。ベビー用といえば耳ではかる体温計も買った。いま、耳で一秒で体温がわかるんだね。すげえよ。お金はあっという間になくなる。働かなくちゃ。そうこうしているうちに、来週にはMFから文庫が出る。治療費に消えそうだ。

 こんなことになる前に、今年も国文学専攻会の合宿に行った。アンソロジーに載せてもらった図書室の話を読んだ先生が、
「ねえ、いまでも図書室って図書カードに名前を書いて借りてるの」
 たしかに、いまはもうすっかり電算化されていて個人のカードで借りてそうだもんなー。

 それにしても、グーグルマップはひどいな。あれ、住所を入れるだけで、ぼくが住んでいるアパートの外観が映っちゃうじゃん。ま、作家のように現地に行かずに描きたい、といった人間にはすごく便利だけど。だって岩槻の駅周辺すべて見られたしね。

 あと、吉野公佳がAVデビューとは。B級よりも上の、しかしながらA級ではない芸能人を使うということか。これは売れそうだな。