帰省

 お盆は忙しいので実家に帰る予定はなかったのだが、母からパソコンがクラッシュしたとメールが来て真夜中に帰る。なんてことはなかったのだけれど。
 東京と栃木の行ったりきたりの生活はいつまで続くのだろう。なんて他人事のように考える。ただ、精神衛生上、実家で暮らすのはよくないなー。両親の元で暮らしている小説家なんているのだろうか。いっしょに暮らしている人がいると、期待していまうからいけない。洗濯してもらっていない、朝ごはんがない、犬の散歩に行ってもらっていない、なんてイライラしてしまう。ひとりで暮らしていれば、自分しかいないからね。

 それにしても文庫化に向けてのゲラだ。三年経つと、もう忘れていることがたくさん。そして当時こだわりとしてやっていたことが、三年経つと鼻につく。物語のトーンもいまではきっと書かない。そのときにしか書けないものだった、と自分に言い聞かせても、やっぱダメだわなー。