ざわざわ軽井沢

 毎年恒例の国文学軽井沢合宿に行ってきた。真新しいことは、ない。結婚できる組と、できない組がはっきりと分かれてきた。もちろん、ぼくはできない組。さあ、みんなでこの組を解消いたしましょう。せちに、願う。

 よくも悪くも、みんな歳を取り、それぞれの生活哲学を身につけてきた。いまだに集まれる人たちってやつは、それなりに成功している側なのだろう。でも、そのなかでもやはり枝分かれしていく。かつてどんな人だったかわかっていただけに、変化も如実に感じられる。お金とか、結婚とか、出産とか、両親の世話とか、三十代半ばで段々にシリアスになっていく問題たち。二十代半ばから十年はさほど変わらなかったのに、ここへ来て変容が見られる。ああ、そういう人だったのか、とがっかりすることもある。もうこの年齢での変容は、一生もんなんだろう。