八ヶ岳

 20、21日と八ヶ岳に行ってきた。本当は天狗岳に登るはずだったのだが、雨のためにあきらめる。白駒池を見たり、高見石小屋で一泊したり。アラサー女子ふたりといったわけだが、ひとりは高校時代から登っている筋金入りの子。世間で山ガールなる言葉が使われる以前から登っていたので、このファッショナブルな山登りブームにいまひとつ乗り切れないそうだ。それにしても山小屋って15時までに到着していなくちゃいけないものなんだね。消灯は20時。今回はワインを折りたためるプラスチック製の水筒で持っていった。夜はホットワインを飲み、あっさり眠る。最高気温16度。

 あくる日は雨の中を山歩き。道が川になっている中を行く。北八ヶ岳の森の中、だーれもいない。それが心地いい。最近、厭世的になってきてイカンのよね。テレビも見ない。ネットも嫌い。新聞も読まない。新しく誰かと知り合うことが億劫だ。できるなら、いままで仲良くなった人たちとだけ、ほそぼそと、でも、和やかに、時にはにやにやと過ごしていきたい。仕事以外のことで、誰かと足並みをそろえたり、ペースを乱されたりするのがいやだ。お互いの呼吸がわかっている人とだけ、楽しくやっていきたい。手が合う人とだけ暮らしていきたい。何がいけないかってだいたいどんな相手とも話が合わせられるほど、プロレスがうまくなっちまったのがいけない。クラッシャー・バンバン・ビガロは「おれは箒とだってプロレスができる」と豪語していたけれど、そんな感じ。でも、そういうプロレスをしていたら、やっぱりどこかで磨耗する自分ってのがあるわけでさ。