エトセトラ

 武道館での小橋の引退試合、泣いてしまいそうで小橋コールがなかなかできなかったよ。越谷さんも仁木さんもうらやましがっていた。ぼくはハヤブサの開会宣言からして涙腺がヤバかった。そして、川田の花束贈呈。野球も長く見ていると、名選手になって、記録を打ち立てて、引退して、と人生模様を味わうことができる。思い入れのあった選手ならなおさらだ。プロレスもそう。けど、プロレスにおいて、いなくなった選手のなんて多いことか。三沢もジャンボも橋本も。そして実人生に支障をきたしてしまっているレスラーのなんて多いことか。

 動画はハヤブサと人生が最強タッグに出場したときのもの。誰もがいちばん動けていて、体もグッドシェイプしていたころ。実家にあるビデオテープにこういう試合たくさん録画してあるんだけど、デジタル化したいなあ。

 小橋の引退試合の次の日からはお遍路。お遍路の面白さもさることながら、少しずつ小説の世界に戻ってきた実感がある。なにしろ去年は、一部の人たちのおかげで、小説家も、小説に携わる人も、小説を読む人もみんな嫌いになった。みんないやでしょうがなかった。でも、もう一回小説を、と。
 その一部の人である、揉めた後輩の小説家Aさんは、ぼくが最後にあれほどのメールを送ったのになんも変わっていなかったようで。「もうどうしたらいいかわからないんですけど」とAさんと仲がいい(ことになっていた)後輩さんからヘルプのメールが来る。女子同士でマウンティングする人っているし、相談にかこつけた自慢ばかりする人もいるし、そもそもが話がまったく通じない。人間的におかしな部分って小説家にとって大切だってわかってはいるんだけどさ。交友関係を自然消滅させていく方針らしい。ぼくみたいに揉めないことを祈ってるよ。