みちプロとNOAH

 九日のみちのくプロレス後楽園大会を録画しておいた。メインはハヤトVS金本のチャンピオンシップ。九割がた金本がしばき続け、帳尻をあわすようにハヤトのヘルムで逆転勝ち。試合はまったく盛り上がらず。厳しかった。ハヤトがトップロープ越しに場外へブレーンバスターで金本を投げ飛ばそうとするんだけれど、力がなくて持ち上がらないのだ。二度失敗して、三度目に金本が協力する形でやっと投げられた。レスラーなんだから相手を持ち上げるくらいの体は作ってこいよ、と思う。打撃ベースのファイトスタイルなのはいいとしても、レスラーなんだからスープレックスできるくらいのパワーは必要だ。レスラーは一般人が真似できる技だけで勝ったらダメだよ。バズソーキックの連発とヘルムなら子供だってできる。

 NOAHの三沢追悼興行も見る。ヨネとKENTAのシングルマッチ。ヨネがひどい。なんで攻めているときも技を受けているときも、同じテンポで試合を進めるのだろう。緩急がない。せっかく相手をダウンさせても、会場を見渡したりロープにもたれかかったり。ダウンさせたなら、いっきに畳み掛けないと。変に間が空く。もどかしい。プロレスに限らず、あらゆる格闘技それから他のスポーツでも、攻めどきってある。「いま行かないと!」と思っても動かないヨネ。誰かプロレスを教えてやれよ。
 また、今回の試合、しばしば掌底の打ち合いになったのだけれど、KENTAのいかにも平手打ちな打撃より、ヨネの掌底のほうが上手で体重も重い分威力があって打ち勝ってしまう。でも、そこで終わり。打ち勝ったならなんかしろよ、というKENTAの怒りが見えた瞬間が一度。
 まだまだNOAHは厳しいと思う興行だった。