『アナと雪の女王』

 いま大流行の『アナと雪の女王』を観てきた。面白かった。やっぱり脚本がよくできてんだな。脚本チームによって練って練って練られているので、無駄がなく、すべてが伏線のような。今回は長女として生まれ、いろいろなものを課せられた人が見たらきっと刺さるような、そんな深読みができるようになっていた。むかしは長男が跡継ぎやら嫁やらで大変と言われていたけれど、いまは長女問題がクローズアップされているからねえ。父と息子の関係よりも、母と娘のほうが根深いものを抱える時代なんだろう。

 KENTAは結局NOAHを退団してWWEを選んだか。あっちで成功できるかどうかわからないし、なにしろプリンス・デヴィットも行くはずだ。よく動けて、ハードヒットもOKなよく似たふたり。となるとスキットをこなせるのは英語を話せるデヴィット。KENTAはよっぽどのオリエンタルなキャラでもやらなきゃ食い込めないだろうね。そういえばデヴィットの入場曲、好きだったなあ。『ベスト・キッド』の主題歌だった。
 最近のNOAHを見ていて思ったのは、KENTAが弱いということ。格闘技のベースがないので、力の入れどころやいなしどころがわかっていないみたいだし、レスリングそのものもうまくない。キックがあるから格闘色を出しているようだけれど、実際はキックを除けば飛んだり跳ねたりのドラゲー系の選手だと思う。ガッチリとしたレスリングをするよりも、いわゆるプロレスをやっている人。そういう人にとってガッチガチの杉浦や、天才肌の丸藤、体格ばっちりの森嶋がいる場所では正直キツイんだと思う。キックだって中嶋の本物具合とならべてしまうと、威力は歴然だったしね。小島が全日をやめたときは鈴木みのるが進攻してきていて、ああした格闘技色の強い人を避けたふうな感じがあった。武藤が「プロレスやりたいんだよ!」と言って作った団体だったから、小島も来たんだろうにね。

 

 そういえば本を全部持っています、という人に出会った。ぼく自身でさえ全部持っていないのに。ありがたいというか、申し訳ないというか。結局、なにがよくて集めてくれているのか聞いてみたいところだよ。自分がやっていることの売りがなんなのか、ちょっと前までよくわからんかったから。まあ、いまはココなんだろうなあ、と軌道修正することしきりだよ。