日の目

 引き続きG1を追っかけで見ている。そうか、後藤がオカダに勝ったのか。中邑もオカダに勝ったか。そうやって星取り計算をしつつ、タレントとしての価値が下がらないようにうまく調整しているんだろうな。飯伏もAJに勝ったし。むかしの全日みたいにやってもやっても勝てない、みたいなことはしないのだな。そういう貧乏くじを引くようなことがないのはいいけど、日の目に当たらないまま消えていくレスラーがいてもいいのかな、と昭和のファンは思ったり。いま思うと菊池なんて本当に厳しいレスラー人生だったと思うよ。

 長らく同じ仕事をしていると、先日読んだ吉本ばななさんの文章でも「ヘタだなー」と思うところがあったりする。でも、それは誰でも長いあいだ従事していれば見えてくるもんなんだな。他人が書いたものの判定なんてできるようになる。大切なのは自分が作ったものに対してそういう判定ができるかどうか。そもそもちょっとした瑕疵なんて全体を見れば関係ない。たとえば演奏の技術にばっかりこだわっていて、まったく面白くない演奏をする人がいる。写真でもそう。撮影技術にばかり詳しくなり、批判精神てんこ盛りで、本人の写真はつまらないの。眼高手低の典型的なパターン。ま、本人が気づくときがあるのかどうか、ちょっとどきどきしながら見守っている人がいるんだけどさー。彼が日の目を見ますように。