グループ展

 今年はグループ展に参加しなかった。今年のために誘った女性を、しかもその人は写真ではけっこう認められつつある人を、きちんと参入させてね、と念を押したのに無視をされたからだ。そのうえで新しくふたり誘っていた。ほかにも声をかけていたそうだ。もう何年も写真から離れていた人にまで。

 無視をした理由は至極簡単。去年誘った女性は五十歳。それより年上の五十三歳の女性がいて、その人はもう二十年近く写真をやっていてやっと今年になって銀座の有名なギャラリーで展示をした。でも、五十歳の人はもともとピアノをやっていて写真歴は五年ほど。それなのに五十三歳の人よりも早く銀座のギャラリーで展示を済ませていた。つまり、嫉妬だ。

 で、その嫉妬した人がスカウトだったので、ぼくが推した人を却下したのだろう。もともと毛嫌いしているのは知っている。好きではない、と酔って口にしていた。でも、却下された五十歳の人はそんなことも知らず、五十三歳の人を同行の士として尊敬もしている。嫌われているなんてつゆも知らないのだ。ゆえに自分が嫌われていて参加させてもらえなかったということも知らない。

 ぼくが勝手に怒っている。頭にきて参加しなかった。たぶん、もうしないだろう。わからんけど。

 大人になっても馬の合わない人はいる。嫌いな人はいる。それは責めるつもりはない。だけど、うまいこと付き合えよ。みんなその五十歳の人が参加するのを楽しみにしていたのにさ。

 誰もこんなことがあったなんて知らない。和やかにやり取りをしている。クソ野郎が。